様々な種類がある骨盤ベルトの症状別の選び方とその使用方法
慢性腰痛の方や妊婦さん、産後のママさんなどが痛みを和らげたり悪化防止のための方法として骨盤ベルトを着用することが多いと思います。
なぜそのようなものを着用するのでしょうか?
それは日々大きくなるお腹によって負担がかかる妊婦さんは、腰や恥骨が痛くて「動けない」、「立ち上がれない」、「長時間座れない」という場面にほぼ間違いなく直面します。
産後のママさんも、産んですぐ後は、子宮の周囲を安定させる骨盤底筋という筋肉がが緩みきってしまい、骨盤が開き内臓が本来の位置から下垂したりして、腰痛や内臓の不調など様々な症状に陥ることがあります。しかし、状況的にゆっくり治療に行く余裕はあまりないでしょう。
それ以外の方でも、慢性的に腰痛悩まされていても次の日は仕事だったり、外せない打ち合せだったり、恋人とのデートだってあるかもしれません。
そのため満足に治療することは難しいことが多々あります。
また、妊婦後期の腰痛や恥骨の痛み、産後の骨盤の緩み、日頃の姿勢に伴う慢性的な腰痛などはそれぞれ対処法として「骨盤を引き締め安定させて、患部への負担を減らす」必要があるという共通点があります。
骨盤を引き締め、安定させることで、骨盤の形状を正常に保つことができ、体の重みによって特に負荷がかかる腰椎や恥骨、股関節の動きをスムーズにしてくれるのです。
つまり、治療をする時間や余裕はないが、応急処置として、骨盤を引き締め安定させて少しでも痛みを軽減させるために骨盤ベルトを着用するのです。
しかし、適当に選んだものをただ腰に巻けばいいというわけではありません。骨盤ベルトには、様々な用途に合わせて種類や使い方が違うのです。もし合わないものを着用したり、間違った使い方をしてしまうと逆に効果が半減したり、腰痛やその他の痛みが悪化してしまう危険性があります。
そこで正しい骨盤ベルトの選び方を、腰痛の種類、症状別に見ていきましょう。
〈症状1〉妊娠後期の妊婦さんの腰痛、恥骨痛
妊娠中から産後まで使えるベルトタイプがオススメ
ベルトタイプは万能型なので産後まで使えるので非常に経済的です。
【使い方】
着用する場所は股関節から恥骨のライン上に巻く必要があります。ここに巻くことで、恥骨結合が引き離されようとする力を抑えることができ、痛みが軽減されます。
〈症状2〉産後の骨盤の緩み、歪み
ベルトタイプもしくはガードルタイプがオススメ
ベルトタイプでも十分に適応できますし、ガードルタイプなら引き締め効果もあり、体のラインの凹凸も少ないので、ファッション的にも普段と変わらない服装で過ごすことができるのもメリットです。
【使い方】
着用する場所は仙腸関節と骨盤の上縁を結ぶライン上に巻く必要があります。ここに巻くことで、外に広がろうとする骨盤を内側に引き締める効果があります。
〈症状3〉重度の腰痛から改善傾向にある腰痛、または、重度になる前の段階の腰痛
この場合「ある程度動いて体を慣らす」、又は「痛みはあるが仕事などはしなくてはならない」という段階なので、強固な固定というよりは、骨盤の安定性を出しつつ、動きやすさもある骨盤ベルトは活躍します。
男性はベルトタイプ、女性はガードルタイプもオススメ
【使い方】
着用する場所は症状2と同様で問題ないでしょう。
骨盤ベルトを着用する上での注意点
①睡眠時や安静時はできるだけ外す
いくら骨盤ベルトは腰や恥骨の負担を減らすと言えども、24時間付けっ放しというのは良くありません。理由は、骨盤ベルトを長時間着用していると、圧迫による血行不良が起きるからです。筋肉は血行不良が起きると硬くなる性質があります。骨盤を安定させるには筋肉を柔軟に保つことは非常に重要になってきますので、血行不良が起きると歪んだ状態で固まってしまい、いつまでも骨盤ベルトに頼らなくてはならなくなってしまうのです。
②骨盤ベルト自体には治癒効果はないことを知る
ここまで慢性腰痛や妊娠中の恥骨痛、産後の骨盤の緩みなど症状に応じた骨盤ベルトの選び方を述べましたが、あくまで骨盤ベルトの役割は腰や骨盤周りの筋肉の補助でしかありません。それ自体に「治す」という働きはないのです。
つまり、骨盤ベルトに頼りすぎるのではなく、痛みの治癒に向けて自分自信で可能な限りストレッチなどを行い、努力する上での手助けという位置づけで使用するようにしましょう。
根本から腰痛を改善するには睡眠時がカギ
骨盤ベルトは、活動中の腰の補助として非常に重要だということがわかりました。しかし、本当に痛みや歪み改善させるにはこれだけでは不十分です。実は1日の3分の1にあたる睡眠時にいかに疲労をとり、腰や骨盤にとって正しい状態で休めるかが最も重要なのです。
そのためには、正しいマットレス選びが必要になってきます。
どんなマットレスを選べばいい?
低反発はNG
しっかり疲労が取れそうで、腰寝心地の良さそうなマットレスを選ぼう!
となった時あなたは、どんなマットレスを最初に思い浮かべますか?
おそらくマットレスに関してあなたが知識があまりないのであれば、通販、テレビショッピングなどでも見たことがあるであろうトゥルースリーパーで有名な「低反発のマットレス」を思い浮かべたりしませんか?しかし、実はこれはあまりオススメできません。
もちろんこのマットレスも非常に優秀なマットレスに間違いありません。
寝心地のよさはトップレベルです。テレビショッピングの映像などでも分かるように、身体がふわ~っと沈んで、包み込まれるような感覚です。寝返りも少なくてすむ感じで一瞬で深い眠りにつくことができます。眠りが浅い、熟睡したい!という方には非常にオススメです。
ただ、腰痛や骨盤の歪みなどの対策としては低反発マットレスはむいていないのです。
理由はいくつかあります。
①身体が沈み込みすぎる
低反発は体圧が大きい肩まわりやお尻まわりが沈み込みすぎる傾向にあり、背骨の弯曲が大きくなり、正しい背骨の形状が保てないことがあります。背骨に異常がある症状の方は、とくに悪化する可能性があるのです。
②寝返りの減少
先ほど低反発マットレスは寝返りが少なくてすみ熟睡できると述べましたが、これは腰には非常に良くないことなのです。私たちは寝返りをすることで睡眠中の血流やリンパの流れを正常に保っています。寝返りを打てなくなると、寝具と接している腰の面の血流が滞ってしまい筋肉を硬くしてしまうのです。これが腰痛悪化につながります。
③温度によって固さが変わる
私の経験上、温かいときは異常に柔らかく、寒いときは逆にすごく固い印象があります。つまり腰を支える安定性が一年を通して保つことができないのです。
腰痛対策として選ぶべきマットレスは高反発のモットン
実はイメージとは逆に、近年注目されてきている「高反発」のマットレスを選ぶべきなのです。
高反発は、先ほど説明した低反発の腰痛に対するデメリットの逆の作用があるのです。
その中でも、中でもトップクラスの性能を誇るのが、腰痛対策マットレス「モットン」というマットレスです。
主な特徴は、
①体圧を分散してくれると同時に、しっかりと身体を支えてくれる
体圧が大きい肩まわりやお尻まわりが沈み込みすぎるということは全くなく、まんべんなく全身を支えてくれ、背骨の形状を常に正常に保つことができます。包み込まれるという感覚はないものの、硬さを感じることは全くないので、気持ちよく寝ることができます。
②寝返りのしやすさ
寝返りが腰にはすごく重要ということを述べましたが、「モットン」は適度な反発力により非常に寝返りが打ちやすく、無駄がなく効率のいい寝返りができ、本来すべき適正の回数の寝返りをうつことができます。これにより睡眠時も十分な血流やリンパの流れを正常に保つことができます。
③通気性の良さ
すごく通気性がよく、上から下に熱や湿気が流れる特殊な構造となっているため、常にさらさらで気持ちよく寝ることができます。
このような点から、「モットン」を使用することで、しっかりと睡眠時に腰のケアができ、腰痛の根本からの回復を早めることができるのです。
まとめ
骨盤ベルトは、症状によって適したものを選び、それを正しく装着しなければならない
→ ベルトタイプを股関節から恥骨を結ぶライン上に巻く
→ ベルトタイプ又はガードルタイプを仙腸関節と骨盤の上縁を結ぶライン上に巻く
→ 男性はベルトタイプ、女性はガードルタイプ(ベルトタイプも可)を仙腸関節と骨盤の上縁を結ぶライン上に巻く
・骨盤ベルトは睡眠時には必ず外す
・骨盤ベルト自体に治癒効果はないことを理解しておく
・骨盤ベルトを外している睡眠時にいかに負担をかけないかが最も重要。低反発マットレスは選ぶべからず。
睡眠時に負担をかけないマットレスの条件とは、
・寝返りを適当な回数しっかり打つこと
・そのためにしっかり身体を支えてくれる高反発マットレスを選ぶこと
腰痛に特化してマットレスを選ぶ場合、「モットン」はこれらをすべて満たしているので、私はオススメです。
是非参考にしてみてください。
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